こんにちは。
最近妊娠7ヶ月に突入したぶきっちょです。
妊娠中は飲める薬にも制限が出るため、妊娠前に比べて健康に気をつけることがより重要になってくる。
今回はそんな中で難聴を発症してしまったぶきっちょの奮闘と、回復までの過程をまとめてみたいと思う。
あくまでも私の体験なので、同じように妊娠中に難聴になった方は、まずかかりつけの医者とよく相談していただければと思う。
目次
1日目:朝起きると、左耳に違和感が。
妊娠初期の頃は、気持ち悪さでベッドに寝そべったまま仕事をせざるを得ない時があったものの、吐くほど酷いものではなく、そのまま順調に安定期に突入した。
安定期になると食欲も出てきて、最近は甘いものを食べ過ぎては「気をつけなくては・・」と少し後悔しつつ、とにかくよく寝てよく食べる生活を続けていた。
そんな矢先。
とある日曜の朝起きると、左耳に閉塞感があった。
自分が話す声も、響いて聞こえてきて不快だ。
しばらく「あーあー」とか言って聞こえのチェックをしながら、ネットで「耳 妊娠中」と調べてみた。
すると「妊娠中は耳管開放症になることが多い」 という情報が。耳管開放症になると、耳が塞がった感じや、自分の声や呼吸音が大きく聞こえる症状が出るらしい。
あ、もしやこれじゃね?
耳管開放症自体は不快なだけで聴力が悪化するなどはなく、妊娠が原因であれば出産後に自然治癒したりするらしい。
それを読んで少し安心した私は、「妊娠中ってほんと色んなマイナートラブルがあるなあ」とか思いながら普通に過ごしていた。
そして火曜になった時、段々「ううーん不快すぎる」と思うように。
もし耳管開放症じゃなかったら心配だし、一応耳鼻科に行って確定診断をしてもらおう。
そう考え、2日後の仕事終わりに近所の耳鼻科へ駆け込んだ。
3日目:聴力検査後、「突発性難聴ですね」と言われる。
耳鼻科で症状を話すと、「まずは検査をしてみましょう」と言われた。
近所の耳鼻科は古き良き町のお医者さんという雰囲気だったが、先生もしっかりしている感じで、検査機器もなんかしっかりしたもの揃っていて信頼がおける。
最初に鼓膜に圧をかける(?)検査が行われ、「綺麗な鼓膜ですね」と褒められる。
その後聴力検査を行った。
その結果・・・。
「左耳の聴力が下がっていて、特に低音があまり聞こえていないね。突発性難聴だと思われます」
と言われた。(注:以下の聴力検査結果のグラフは記憶を頼りに作成したもののため、細部は異なる可能性があります。)
勝手に「妊娠による耳管開放症だろう」と思い込んでいた私は、「え、そっち!?」と驚いてしまった。
そう、私はこれまでに何度か突発的な難聴を発症したことがある。
何度か繰り返しているにも関わらず、難聴の可能性についてはなぜかすっかり頭から抜けていた。慌てて、その旨を先生に話した。
繰り返し難聴が起きている場合は、「メニエール病」か「低音障害型急性感音難聴」の可能性も。
過去に数回起きているという話をすると、先生は「突発性難聴」についての図を見せながら詳しく説明をしてくれた。
「突発性難聴にも色々あるのですが、何度も起きて繰り返しているとなると、このメニエール病または低音障害型感音難聴の可能性もあります」
とのこと。そうだった。前回発症して大学病院に行った時は「メニエール病ですね」と言われたんだった・・・。
前回は4年ほど前に起きたのだが、詳細は以下に記録してある。
ニートだけどメニエール病になって「ストレス溜めないでね」と言われた話この過去記事を読むと、「朝起きたら急に耳が詰まった感じになっていて、周りの声や自分の声がガンガン頭に響いてくる状態」と書いてある。まさに同じ状況だ。今回は目眩は起きていないようだが。
先生が見せてくれている資料には、「突発性難聴は発症してから2ヶ月間ほどは聴力の回復が期待できるが、放っておくと聴力が戻らないこともある」と書かれている。そう、突発性難聴は治療開始が早ければ早いほど良く、時間との戦いなのである。
妊娠中の難聴の治療方針
先生と相談の結果、以下の方針で治療を行うことになった。
- 妊娠中のため、通常使用するステロイドの飲み薬は使わずに1週間様子見
- 処方する薬は3種類で、代謝を良くする薬と、ビタミンB12を補う薬、そして水分を血液中に移動させる薬
- 1週間後、改善が見られない場合はステロイド投与を相談の上検討
とりあえず、これらを飲みつつ経過観察するしかないようだった。
様子見の1週間で募る不安と、鍼治療という選択肢の発見。
発症して3日目の夜から薬を飲み始めたわけだが、このまま1週間様子だけを見ることに不安が募った。
時間との勝負となる突発性難聴。今回はステロイドもない。改善しないままただ1週間が過ぎてしまって、手遅れにならないだろうか?
何か今のうちに、まだできることがあるのではないだろうか?
そう思いながら、ネットで色々検索してみたところ、「鍼治療が難聴に効果があった」という記述がちらほら。鍼治療であれば、妊娠中も影響はないらしい。
鍼灸医院には行ったことはなく鍼を刺すのもちょっと怖いが、ダメ元で行ってみても良いかも。
というわけで、なるべく近所で、「難聴で鍼治療してもらって効果があった」と口コミが書かれている鍼灸医院に行くことにした。
4日目:怖いし、まあまあ痛い。初めての鍼治療。
朝イチで鍼灸医院に電話をかけて事情を説明すると、ありがたいことにその日の仕事終わりの時間に予約を取ることができた。
終業後に訪れたそこは、明るい感じのおばちゃんが個人で経営している鍼灸医院だった。
本来はうつ伏せになるらしいが、妊娠中なので左向きに寝かされる。そのままリラックスした雰囲気で施術開始。おばちゃんも「痛くないヨー。ダイジョブヨー」と声をかけてくれてはいたのだが・・・うん、全体的に地味に痛い。痛くない箇所もあるものの、刺した瞬間「ズキーン」とかなり痛いところもある。
鍼を刺したのは、顔の左部分と頭、左手。あとで聞いたのだが、計45本刺されたらしい。
45本もの鍼が自分の顔や頭に刺さっているなんて・・・。想像すると怖いので想像しないでおいた。
その後鍼を刺されたまま、30分ほど寝かせられた。その間も、痛い部分はズキズキと痛い。とはいえ、これで難聴が治る可能性があるならお安い御用だ、という感じではあった。
30分後に部屋に戻ってきたおばちゃんに、「どう?耳の中ジンジンしてきた?暖かい感じ」と聞かれたが、鍼が痛い以外は全く何も感じなかったので素直にそう答えた。
施術代は1万円ほど(うう・・・これも耳のため・・・)。
次回予約も早めが良いと言われ、翌日にまた来ることになった。
5日目:刺す場所が増えていく、2回目の鍼治療。
朝起きると、ほんの少しだが閉塞感が軽減された感じがした。が、依然として詰まった感じがするし音が響く感じもする。
この日は、顔の左側と頭、左手に加え、右手と左腕にも鍼を刺された。
「どう?耳の中ジンジンしてきた?」と改めて聞いてきたおばちゃんには申し訳ないが、今回も施術中に何か変化を感じることは特になかった。
6日目:左耳がゴーゴーうるさいので、念のため再度耳鼻科へ。
前日鍼治療を終えた直後には変化がなかったものの、就寝時になると左耳から「ゴーゴー」という音が聞こえてきて、うるさくてあまり眠れなかった。
これは悪化しているのでは、と怖くなった私は、翌朝会社を休んですぐに耳鼻科へ向かった。
しかし、聴力検査の結果を見ると聞こえ具合は少し回復していた。
この聞こえ具合だと、軽度難聴くらいらしい。
体感とは異なったが、このまま引き続き様子を見る形となった。
7日目:鍼が刺さったまま帰されそうになる、3回目の鍼治療。
相変わらず左耳の「ゴーゴー」という音は続いていたが、聴力が回復傾向と知ったので少し心に余裕ができた。
この日は3回目の鍼治療。前回鍼を刺した場所に追加して、今度は右足も刺された。
相変わらずそこそこ痛く、特に耳もジンジン暖かくはならないまま無事に終了。
「はい、お疲れ様〜」とおばちゃんが言って私を起こそうとするが、まだ右腕と左腕にしっかり鍼が刺さっている。
慌てて「あのまだ腕に鍼が刺さってるんですけど・・・」と伝え、抜いてもらった(この時から、帰る前に鍼が残ってないかめっちゃ自分で確認するようにした)。
その日の夜、Youtubeで良さげな動画を見つけた。この耳のマッサージも朝晩行うことにする。
8日目:耳の調子がちょっと良い気がする。
朝起きると、左耳のゴーゴーうるさい感じが軽減された気がした。全体的に調子も良い感じ。
10日目:耳鼻科で3回目の聴力検査。
左耳のゴーゴー音もほとんど聴こえなくなり、閉塞感もなく、調子はかなり良い感じだった。
そして耳鼻科で再び聴力検査を行ったところ、左耳は前回からさらに回復傾向にあった(わーい)。
しかしこの日疲労が溜まっていたためか、右耳の聴力が左耳より落ちていた(ガーン)。
「ここら辺は、ちょっと変動するかもね」
と先生に言われ、もう1週間様子見に。疲れとストレスが一番良くないので、とにかく安静にして過ごすように言われた。
15日目:やっぱり痛いは血も出るは、4回目の鍼治療。
疲労が溜まっているという自覚があったので、10日目に安静の釘を刺されて以降は、とにかく早寝とストレスフリーな生活を心掛け、Youtube動画で教わったマッサージも欠かさず続けた。
そして5日後、再度鍼治療の日がやってきた。
コンディションにもよるのか、この日の鍼はやけに痛かった。特に顎と足に刺すやつがかなり痛く、足に関しては今回抜いた後、少し出血していた。。
いやー・・・これ痛いわ・・・今回で終わりにしたいな・・・耳治るといいな・・・、とずっと思いながら施術を受けていた。
16日目:耳鼻科で4回目の聴力検査。ギリギリ正常範囲まで回復。
もう1週間様子をみようと言われてから、早1週間。耳鼻科で4回目の聴力検査を行なった。
結果はこちら。
先生からは、
「やはり左耳は低音が聴こえづらくはあるようですが、ギリギリ正常範囲に入っています。閉塞感など自覚症状も今はないようですし、一旦治療はここまでで、また変化が見られるようだったら受信してください」
と言われた。
こうして、2週間以上に渡る難聴との戦いは一旦終了したのだった。
まとめ
今回は妊娠中でステロイドの薬が飲めないということで、難聴を治すために以下のことを行なった。
- 耳鼻科で妊娠中も処方可能な薬を処方してもらう
- 鍼灸医院で鍼治療をしてもらう
- 耳のマッサージを行う
全て同時進行で行ったので、結局何が回復のきっかけになったのかはわからない。もしかしたら、運良く自然治癒しただけかもしれないし、上記の3つが全てちょっとずつ影響したのかもしれない。
ここまでの治療費で4万以上かかってしまったが、とにかくギリギリでも回復してくれてよかったと思う。
ちなみに耳鼻科への通院は一旦終了となったが、鍼治療の方はおばちゃんから「1ヶ月以内にあと1回くらいきた方が良い」と言われている。なので、気が向いたら行っておこうと思っている(また痛い思いをするのか、と考えると気が重いが)。
今回のこの体験が、少しでも参考になれば幸いだ。