先週登録した、市民農園に行ってきた。
私が借りた区画はまだ何も手がついていないため、当たり前のようだが草ボーボーだ。
今日はこの畑を、種や苗が植えられるような状態にするためにやって来たのだ。
スタッフの方に色々教わりながら、作業を開始する。
雑草は取る?取らない?
この畑は、自然のものを使って野菜を育てることをポリシーとしている。
そのため、農薬や化学肥料は使わない。その代わり、自然のもので利用できるものは何でも利用していく。
例えば雑草だが、これも「雑草はいらないから全部抜いてしまえば良い」というものではないらしい。
雑草は土の乾燥を防いだり、益虫の住処となって、害虫を駆除できたりするという。だから刈り取った雑草をそのまま土の上にかけて置く、という方法もあるようだ。
「なーんだ、じゃあこのボーボーの草たちをわざわざ取らなくてもいいのか!」と安易に考えた私に、スタッフの人は、
「でもこの畑の雑草は、もう種がたくさんついてしまっているから、取らないとだめですね」
と言った。
種がついているのを放っておくと、また数を増やしてどんどん生えてしまうため、野菜の栄養分まで取られてしまうのだと。
現実は甘くない。
ってわけで、雑草取り開始。
最初はぶちぶちと抜いていたが、「地味なのでコレを使いましょう」とスタッフ。
長い棒の先に刃がついた道具を出してきて渡される。これで立ったまま雑草が刈れるという優れものだった。
道具を使うとあっという間に綺麗な土状態に。
人生初!土を耕す
さあいよいよ耕すときが来た。
生まれてこの方2○年、初めての体験だ。
日本昔話に出てくる鍬(くわ)を持ったおじいさんを思い浮かべながら、脳内シミュレーションをする。
だがしかし、渡されたのはスコップ。
まずはスコップで土を掘り返して、そのあと鍬で耕すのだという。なるほど。
これがなかなか骨の折れる作業だった。
スコップを土に差し込み、飛び乗って体重を使って深くまで入れる。
それをテコの原理で掘り起し、土を横へ出しながら後退していくのだ。
最初は元気にやっていたが、段々腰が痛くなってきたため、休み休みの作業。
1スコップする度に、土中で眠っていた白い何かの幼虫がコンニチハする。最初はいちいち驚きおののいていた私だったが、段々慣れてきて小さいものなら手で掴んで(軍手はしている)取り除けるようになってきた。それでもたまにラスボス的なでかさのものがゴロンと現れると、三歩ぐらい下がったりもした。
そんなこんなでスコップ作業は終了し、鍬(くわ)でさらに耕しつつ、全体を平らになるように土を伸ばす。
堆肥・肥料・石灰を入れる
畝(うね)を作る場所を決め、そこの真ん中に穴を掘り、肥料・石灰・堆肥を入れていく。さつまいもを入れる予定の場所には、肥料はあまり入れない。
いれすぎると、葉っぱばかり大きくなってしまうという。
石灰は、放っておくと酸性になりやすい土を、中性に保つために入れるものだそうだ。
入れすぎるとアルカリ性寄りになりすぎて野菜ができなくなってしまったりするため、要注意。
今回使った石灰は、貝殻を砕いた自然のもののため、アルカリ性は弱めらしい。
それぞれを適当に手撒きしたあと、鍬で全体を混ぜる。そのあと穴を埋める。
畝づくり
ここまできたらあと一息。
さきほど肥料などを埋めた場所に、鍬でちょっとした山を作っていく。
それを長方形に形作り、手を使って表面を平らに固めるようにする。
そして、完成。
感想
野菜は関係なくなるが、虫はすごいと思った。
耕す途中でちょいちょい出てきた白い幼虫を、私は畑の外の部分に適当に置いていた。
また出てきたので、同じ場所に置こうと思って置き場所を見ると、
蟻が幼虫にめっちゃ集っていて、必死にちょっとずつ運んでいた。
自分より何十倍も大きい幼虫をだ。
彼らは、なぜ空中から大量の餌がポイポイ投げ込まれているのかなんて考えもせず、本能のままに幼虫を巣へと運ぼうとしていた。
すごいなあ。
でもやっぱりまだ気持ち悪いなあ。